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写真の最近のブログ記事

leica_3f.jpg今一番持ち歩いているのがこのライカ。 
写真の通り、60年近く前のカメラとは思えないほどの新品のような輝きを保っている。
同年代の国産コピーモデルであるニッカ5型も持っておりこれはこれでよくできたカメラなのだが、見た目の美しさは本家の足元にも及ばない。
そして軍艦のこの造形の美しさといったら、カメラ史上ピカイチである。
細かい使い勝手やファインダーの美しさで言えばM2やM3が上なのは間違いないが、この美しい器械を使う喜びには代えがたいのである。

最近は専らNikkor 5cm/F1.4にY2フィルターをつけて持ち歩いているが、沈胴エルマーをつけたときのコンパクトさも捨てがたい。エルマーで撮ったポートレイトの醸し出す味わいは最近のレンズやデジカメでは「絶対に」出せない。ただ逆光になるととたんに弱点をさらけ出すうえ、f3.5というスピードから万能とは言い難い。これはエルマー9cmでも同じだ。
最初の赤エルマーの次にズミタール5cm/f2を手に入れたのだが、明るさは充分とはいえ弱点は同じ。さらにコンパクトさではエルマーに敵わないのであまり出番は多くない。
そんなわけでNikkorなのだが、エルマーと比べるとずっしりと重くコンパクトさはかなりスポイルされてしまう。
いずれにしても最近のレンズのような、開放から切れるようなシャープさは無い。まぁそれがいわゆる「味」ってやつか。

img120s.jpg

Leica lllf / Nokkor 5cm f=1.4/ ILFORD DELTA400

・ ・ ・

img930s.jpg

Leica lllf / Elmar 5cm f=3.5 / TRI-X

NikonF_1970.jpg先日手入れしたシルバーボディと同じ年式のブラックボディ。イメージ的にいえば、インテリジェンスのシルバーに対し精悍でワイルドなブラック。どちらも捨てがたい。

シルバーボディのところにも書いた映画「ワンス・アンド・フォーエバー」の中でギャロウェイ氏が使っていたのも確か黒のフォトミックだったが、あちこち塗装が擦り切れて下地の真鍮が見えているのがいかにも貫録があってカッコよかった。
他にもクリント・イーストウッドとメリル・ストリープのいぶし銀の名演「マディソン郡の橋」でもニコンFが欠かせないアイテムとして度々登場している。
「ワンス・アンド・フォーエバー」の舞台となったイア・ドラン渓谷の戦いは1965年なので時代考証的に言えばフォトミックかフォトミックTだろうし、「マディソン郡の橋」でロバート・キンケイドが使っていたのはパンダ(シルバーとブラックのミックス)アイレベルだったが、個人的な好みと価格相場的なバランスを考えると、Fに関してはやはり「FTn」がベストチョイスなのだ。

ところで余談だが、どちらの映画も時期的には1965年の秋の数日間の物語りである。片や地獄絵図の戦場、片やアイオワののどかな田舎という対極に位置する両舞台で名演するニコンFはやっぱり名機だと思う。
アカデミー賞に「助演小道具賞」ってのは無いものだろか?

img903s.jpg高校生の頃友人にアイレベルのFを借りて使った時以来だから30年ぶりだ。
今回入手したのは露出計付きのFTnだが、個人的にはこっちの方が好き。この頭でっかちなところが「イイ!」のである。

届いたものをチェックしてみると、説明されていた通りミラーの具合が良くない。ミラーが下がった位置で固定されず、次の巻き上げと同時にアップしてしまうのだ。
サービスマニュアルや文献と見比べながら観察すると、マウントからボディ内側を覗いて左側面にあるフック(ミラーが降りた位置で固定するカギ)の動きがスムーズでない事が判明。
注射器でベンジンを軸に垂らして動かしてみるも改善されない。
さらに観察すると、ミラーが下りるより早くシャッターボタンを離せばミラーが下りるショックでフックも戻っているので原因は潤滑不足と断定。

カメラの潤滑にはラウナ油というものをベンジンで薄めて使うらしいが、このラウナ油というやつは目薬くらいのちっちゃなビンの癖に1500円以上もする。結局ホームセンターで普通のスピンドルオイルを買ってきた。ラウナ油の8倍も入って500円である。余ったら自転車のチェーンやドアの軋みにでも使えばいい。
これをベンジンで適当に10倍に薄めて(スポイトで油1滴、ベンジン10滴である。たったこれだけ。というかこれでも多すぎなのだが)注射器でフックの軸にかすかに一滴垂らすと・・・ スコンスコンと気持ちよくフックが戻るようになり、ミラーアップ問題はあっさり解決した。
ベンジンが揮発するのでレンズを外しミラーアップ状態で一晩放置しておしまい。

こんなんでいいのかな~?と思うが、こう考えることにしよう。

例えば「ワンス&フォーエバー」という映画に出ていた戦場カメラマン、ジョー・ギャロウェイがベトナムでもし同じ故障に陥ったとしたらどうするだろう?
きっとジープからオイルを抜きガソリンで薄めてアーミーナイフで垂らす違いない。そしてその後もおそらくニコンFは何食わぬ顔で働き続けることだろう。

それに比べればなんてまともな修理なんだ! わはは。

相手は頑丈さで知れ渡る世界のベストセラー、ニコンFなのである。
そういう意味ではエンジンオイルの代わりにサラダ油でも走れるスーパーカブみたいなもんさ。

(良い子は真似しないでください)


※ニコンのサイトにある、ジョー・ギャロウェイ氏のインタビューページ
http://www.nikon-image.com/enjoy/interview/talk/2002/02sp2/

sun_20120111s.jpg
2012年の今年は5/21の金環日食と6/6の金星日面通過という天文イベントが続く。
日食はそれほど珍しいことではないが、これほど見事な金環食を自宅から見ることができるチャンスは2度とない。金星日面通過に至っては次回起きるのは100年以上先になる。それほど派手なイベントではないけど見逃す手はない。
前回の日食のときは太陽観測用の簡易サングラスやNDフィルターが品切れ続出だったので、今年は早めに準備に取り掛かっておくことにした。

月の写真と違って太陽の場合はいかに減光するかが重要だ。20cmのシュミットカセグレンだと減光フィルターだけで3万円を超えてしまうので、手持ちのカメラ用レンズとNDフィルターの組み合わせにする。使えそうなのは、NIKKOR-PC Auto 400mm f5.6という古いレンズとミザールのBIG 60DAという600-1000mmズームレンズだ。他に使えそうなのはNikonのTC-300という2xテレコンバーターとケンコーのTELEPLUS PRO 300という3xテレコンバーター。そして減光用にマルミのDHG ND-100000という77mm径フィルター。これを使うとレンズに入る光の量を10万分の1に減らすことができる。太陽撮影にしか使い道がないが、1万円前後する。ND400やND8などの組み合わせも考えたが、結局これが安上がりだし、何しろ今年だけでも2回も使うチャンスがあるということで購入。
ちなみにND400を2枚使うと16万分の1に(400x400=160000)、ND400+ND8+ND4だと12800分の1に減光することができる。いずれにしてもNDはそんなに使うものじゃない。

いろいろ組み合わせて試した結果、NIKKOR-PC Auto 400mm f5.6とケンコーのテレコンの組み合わせがよさそう。1200mm f16だ。ボディはちょっと重いけど1/8000まで使えるNikon F4sを選択。
今日は徹夜明けで眠かったので簡易的に手持ち撮影だったけど、いずれは三脚やフイルムも含めてトータルな追い込みをしていきたいところだ。まだまだ準備期間はある。

Nikon F4s / NIKKOR-PC Auto 400mm f5.6 / KENKO TELEPLUS PRO 300 / marumi DHG ND-100000 / TRI-X / D-76 (20℃ 8分) / f16 / 1000分の1秒

img602ss.jpg
正月休みなので普段やれないことをしようと、30年ぶりくらいに天体写真に挑戦。埃だらけのセレストロンC8とパーツ類をひっぱり出してニコンF3を取り付けて月を撮ってみた。

予想通りビクセンSP赤道儀のがたつきと主鏡のミラーシフトでブレまくり orz
モーターはついているけどコントローラーが行方不明なので長時間の露光はできず、コリメートで撮った木星はかろうじて縞模様が写ったのみで明らかに露光不足なので割愛。

データを載せるほどじゃないけど、
セレストロンC8直焦点+ビクセンスーパーポラリス赤道儀+NikonF3+1/60秒+トライX+D76(23℃5分)

いい赤道儀が欲しくなって探してみると、とっても思いつきで手を出せる値段じゃないので素直にあきらめた。天体写真は金がかかる。。。

h37c.JPG
先日入手したフレクサレットがいたく気に入ったので、チェコスロバキア製のカメラをもうひとつ手に入れてみた。
ボディはアルミの削り出し(もちろん無垢からではなく鋳物からだろうけど)でヘアライン仕上げ。前面のロゴは掘り込みで、普通は背面にあることが多いシリアルナンバーと製造国名まで前面にあってデザイン上のアクセントになっている。これも削り出しパーツの裏蓋ロックの感触も良いし、ボディと裏蓋のあわせ面は薄紙さえ入らないほどの精度だ。
ずっしりとした鉄の塊り感が非常に心地よく、メカっぽさが男心をくすぐるのである。ヘアライン仕上げは長年の汚れが乗っているが、いずれ分解してピカピカに磨きなおしてしまいたい衝動に駆られる。

なおボディ上面の黒いダイヤルは巻き上げと巻き戻しノブ。シャッターボタンに見えるのは巻き上げ/巻き戻しロックボタン、もうひとつはフイルムカウンターである。レンズシャッターで距離計もついていないのでレンズとボディはまったくリンクされていない。レンズ先端下部のレバーでシャッターをチャージし、その上のノブを下げることによりシャッターを切る。絞り、シャッタースピード、ピントもすべてレンズ側で操作する。レンズは沈胴式だけど、沈めた状態でロックできないみたいだしあまりコンパクトになるわけでもない。
さっそく昼休みに試し撮りしてみた。

img569s.jpg

img564s.jpg

img570s.jpg

Etareta / Etar III 5cm f3.5 / TRI-X / D-76 1:1

思ったよりはまともに写ったかなというところだが、シャッタースピードは1/200秒までだし絞りもf16までなのでISO400のTRI-Xだと条件が限られてくる。
Etaretaと比較すると、約20年の差はあるとはいえRollei35のコンパクトさは驚異的なのが改めて実感できる。
そんなわけで、個人的には積極的に持ち歩くメリットはないかな、という感じである。
手でもてあそんで磨いて楽しんで、気が向いたら写真も撮れるおもちゃとしてはなかなか面白いカメラとはいえるけど。

1018-1s.jpg
たまたま見たその姿に心惹かれ、勢いでハンガリーから取り寄せてしまったチェコスロバキアのメオプタ社が作ったフレクサレットという二眼レフカメラ。
このカメラについてはチェコスロバキアの歴史とともに語られているサイトも多いので触れないが、なかなか大変な時代に生まれたカメラのようである。

カメラの仕様はめまぐるしく変わったようだが、この個体はテイクレンズ/ビューレンズともBelar 80mm/F3.5で、シャッターはプロンターの1/500秒までのもの。このVI型はAnastigmatのビューレンズと1/400秒までのMetaxシャッターの組み合わせが一般的らしいので比較的珍しいかもしれない。
シリアル番号からすると1967年製。45年前のものだが外観はミントコンディション。機能的にもすべて正常。レンズもきれいで、おまけに一般的なパトローネ入りフイルムも使えるアダプタとファインダーやプロクサーレンズ2組、モノクロ用グリーンフィルター、レリーズ、革ケースまでセットで手に入れた。二眼レフはマミヤC330を持っているが、比べてみるとかなり小さくて軽いのがいい。もちろんフレクサレットはレンズ交換できないけれど、気軽に持ち出すにはいい感じだ。

早速昼休みにトライXを詰めて試し撮りしてきた。

img547s.jpg

Flexaret VI / Belar 80mm/F3.5 / TRI-X / D76 1:1

プラナーと比較されて評価が高いBelarレンズだが、なかなかシャープな写りである。

img550s.jpg

Flexaret VI / Belar 80mm/F3.5 / TRI-X / D76 1:1

こちらもロープやモップの質感も良く出ているし、ボケ具合もなかなか。

一方で、シャープさだけではなく柔らかな陽射しの雰囲気も良い感じに表現してくれている。

img545s.jpg

Flexaret VI / Belar 80mm/F3.5 / TRI-X / D76 1:1


使い勝手でいえば、EVを固定して絞りとシャッタースピードを調整できるのは個人的にとても使いやすい。基本的なEV値さえ覚えておけば露出計を持ち歩く必要がないからだ。まぁこの辺はハッセルも同じなのだが。 セルフコッキングも便利だし、シャッターロックボタンも実用的だ。
一度かばんの中で裏盆が開いてフイルム半分無駄にしてしまったことがあるが、これは開閉ボタンをねじ込んでロックできるのを知らなかった自分の無知。その後はもちろん同じミスは起きていない。
なにより良いのはピントレバー。これは使いやすい。レバーの位置で距離を覚えておけばファインダーを覗かなくてもいいからだ。C330やローライのようなダイヤルだとこれはやりにくい。
ファインダーはフレネルレンズがないので暗いけど、ピントのヤマはつかみやすい。
ちなみにプロクサーのビューレンズ側用はパララックス補正のためレンズが傾いている。最初見たときはレンズが外れているのかと思ってちょっとあせった。

比較的安く手に入る割には安っぽさもなくなかなかかっちりまじめに作られた感じがする。
また黒い2眼レフが多い中でひときわ異彩を放つグレーの布地風張り革も新鮮だ。
手の中でもてあそんでいてもそれなりに満足感のある美しいカメラだが、軽さを生かしてお散歩のお供になるべく持ち出そうと思っている。
時代に翻弄された人々の生活をこのカメラは映し撮ってきたんだろうな、などと訪れたこともない遥か東欧の国に想いを馳せつつ。

ちょっと暖かくて天気の好い昼休み、月島に散歩に行った。
隅田川を走る水上バス、水面に揺られるカモメたち、日当たりのよいベンチで昼寝する人。なんとものどかで平和な時間が漂っている。

ここ、佃煮発祥の地で江戸時代から続くという「天安」という老舗で佃煮を買ってからぶらぶら。古い手汲みの井戸があったり、人がすれ違うのもやっとの狭い路地を抜けてみたり。古い街並みが残っているかと思えば、見上げればいくつもの高層マンションが立ち並んでいたりの新旧混沌な不思議な空間である。

そんな街の公園でちょっと面白い写真が撮れたので載せてみます。


img190s.jpg

Contax G2 / Biogon 28mm / E100VS

わかりますかね?
ヒントは、タイトルにあるとおりです。

年の瀬を迎え、今年は一体どんだけカメラが増えたんだろかと数えてみたところ、
ボディ5台、レンズ10本、だった。
さすがにしばらくは控えよう、と思っていた矢先に・・・・

やってしまいました・・・・


c330pro.jpg

マミヤ C330プロフェッショナル!

正確な年式は判らないが、たぶん1970年代前半の物だと思う。
写真に写っているレンズは、装着されているのが55mm f/4.5、右手前にあるのが105mm f/3.5DS、左にあるのが250mm f/6.3。そして80mm f/2.8がアメリカから空輸中なのである。105mmと80mmはブルードット期でコーティングがアンバー色のもの。

二眼は初めてなのでちょっとドキドキしつつ、トライXを詰めて105mmでさっそくの試し撮り。
ピントの山は結構つかみ易いし、うにょーっと伸びる蛇腹のおかげで結構な接写が可能である。縦長ボディがまだ手になじまず、今一つホールディングがぎこちない。でもハッセルみたいに馬鹿でかいミラーが「ぶわしゃっ」っと動くわけではないので手ぶれは起きにくい。
テストということでわざと逆光気味という厳しいショットにしてみたけど、思ったよりフレアは出ないみたいだし絞れば充分すぎるくらいシャープに写る感じだ。ただし二眼レフの 「ファインダーで見たものより5cm下を撮る」 という宿命は対象距離が短いほど現れる。接写のときは気を付けないと「写ってな~い(涙」なんてことが起こりうる。これは一眼のハッセルでは絶対あり得ないことだ。

試し撮りした中から、秋っぽい(すでに冬のはずだが・・)写真を2点。

img150s.jpg

img152s.jpg

Mamiya C330 / 105mm F3.5 DS / TRI-X / D-76

というわけで、今年増えた機材は、
ボディ6台、レンズ14本。
実はさらに、分解遊び目的のジャンクカメラが4台。

来年はちょっと控えます。

L758D_1.jpg露出計の付いていないカメラの場合「EV13!」などと勘で撮ってしまうこともあるけれど、やはりワンカットずつちゃんと適正露出を測りながらとるに越したことはない。ラチチュードの狭いポジの場合はなおさらである。
今まではセコニックのL-308という、入射光/反射光測定両用の露出計を使ってきた。これはこれでなかなか使い勝手が良くそれなりに気に入っていたのだけど、思うところあって新しい露出計を買うことにした。

まずヤフオクをチェックしてみると、古い型でも案外と良い値段が付いている。古いモデルは受光素子に、環境汚染につながるという理由で現在ではほとんど使用されないセレンを使っている場合があるし、測定機という性質上校正が必要な場合もある。ここは多少無理をしてでも新品を買うべきと判断。


そして選んだのがセコニックL-758D。決め手は、

○ 入射光/反射光の切り替えがワンタッチ(受光部を交換するタイプはメンドクサイ)
○ オプションを使用せずにスポット測光ができる(パーツなんて持ち歩きたくないし)
○ 複数個所をスポット測光し、その平均値を出してくれる(明暗差の大きな被写体での安心感が大きい)

マイナスポイントは、

○ でかい、重い(L-308に比べたら巨大)
○ プロファイルは不要(デジタルを使っていないので)
○ 機能が多すぎて使いこなせるか不安

PENやNEXなど流行りのデジ一眼が買えるほどの値段にかなり迷ったが、そうそう買い替えるものでもないし、同じような機能ならゴッセンより安いというヘンな理屈を付けて買ってしまった。(なお接眼レンズにはキャップが付属しないので、NikonのF100・F90X・F90・F801・F801S用接眼補助レンズを付けておいた。   ※ 写真では付いていない)


まだこれを使って撮ったフィルムを現像していないので機能的なことは何とも言えないのだが、ひとつ面白い効果があったので書いておこう。
L-308の時は人前で露出を測るのにちょっと照れがあったのが、L-758Dにしてからはあまり感じなくなった。これはおそらく素人さんにも一見して「あの人は写真の露出を測っているんだ」ってことを解ってもらえそうな外観だからなのではないかと思ったりする。

L-308だと空(くう)に向かって「この紋所が目に入らぬか」と印篭を突き出してるヘンなおじさんに見えてしまうのではないかと、内心ドキドキものだったからね。
(ウソ

contaxG2_21biogon.jpgこのレンズが使いたいがために、CONTAX G2なるボディとともにゲッツ(古っ!)。
お散歩カメラとしては(ハッセルだってお散歩カメラなんだけど、よりコンパクトなって意味で)、CONTAX T2とRollei35を使っているのだが、もうちょっと短いレンズが欲しいなってことで。

天気が良ければF8固定で露出とピントはすべてカメラ任せ。どこを切り取るかだけ考えればいい上に、出来上がった写真は(写真としての出来は別として)すさまじいほどの描写を見せてくれちゃう。


21mmという視界の広さと相まって、青い空と白い雲を撮るだけでもシアワセな気分にさせてくれる最強のお散歩カメラなのである。

500cmS.jpg2台に増殖しました。1978年製で、500CMの前期型になります。
500Cの後期からこの500CMの前期のモデルは、50年近くに及んで生産された500シリーズの中でも最もバランスがよく、造りも良かったといわれている時期です。巻き上げやシャッターレリーズの操作感は抜群です。
付いているレンズはカールツァイスのゾナー150mm/F4。ブラックボディなのでもちろんT*コーティング。こちらも無垢削りだしの部品が良い味です。

ホントはレンズが欲しかっただけなんだけど、オーバーホール済みのセットの出物があったのでつい買ってしまいました。
高嶺の花でとても手が出なかったハッセルを2台持つなんて、ちょっと前には想像もしなかったことです。持つだけじゃなく、ちゃんと撮らんとイカンのですが。。。

といいつつ、実はもう1台ハッセルがあったりします。
「完璧」と称されるレンズをもつその1台に関しては、またおいおいということで。

ギルロイという町にある知人のバイク屋に行ったついでに、向かいにあるミリタリーショップが目に付いたので覗いてみた。
写真はだいぶ色あせてしまっているが、この外観の何とも言えないユルさというか、脱力感が良い感じ。バカチョンカメラで撮った古い写真だけど、空気感だけはちゃんと残ってるのが不思議なもんだ。この年季の味がフィルム写真の良いところかな。

写真の下はGoogleマップで観た現在の様子。垢ぬけちゃってちょっとつまんない。
(この位置で振り向けば、もちろん知り合いのバイク屋が写っている。)

# 便利な世の中になったなー。

img022s.jpg

今年の梅雨はよく雨が降りました。
ひところは「ゲリラ豪雨」なんて呼ばれていましたが、まるでスコール。まさか温暖化の影響で日本はこのまま亜熱帯化してしまうのではないでしょうかね。街路樹が椰子の木とかバナナの木になったりする日がくるのかもしれません。

でもやっぱり、日本の梅雨といえばこれですね。

img844s.jpg

Hasselblad 500CM / CF80mm / Proxar f=2m / Kodak E100VS

「ダークルーム・マジシャン」と呼ばれ増感減感自由自在、はては水素増感した医療用X線フィルムさえも自家現像していたのは今を去ること30年近くも前の話。つまり何が言いたいかというと、それくらい振りの現像作業って事だ。

現像液はD-76、定着液は・・・、最近は溶液販売なの?粉末のが軽くていいのに・・・
停止液は面倒だから使わない。

現像目的で手早くCONTAX T2で撮ったトライX 1本を雨休みを利用して現像。
30年振りって、ほとんど初心者だよね・・・ 
仕上がりは別として、写ってて一安心ってところ。

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CONTAX T2 / Sonner 2.8/38mm T* / Tri-X 400

古いネガの束を整理していると懐かしい物ばかりでつい時間を食ってしまう。
1991年にアメリカ横断バイクツーリングをしたときのネガが見つかったので、気が向いたときに、記憶の残っている範囲で何回かに分けてアップしてみようと思う。

持てる荷物が限られていたしナニが起こるか判らないので、家にあったキヤノンのオートボーイAF35MLという所謂「バカチョンカメラ」しか持っていかなかった。20年近い年月でネガも退色やカビに犯されている。その年月に敬意を払い、ほとんどレタッチはしないでおく(単に面倒くさいというのがホントの理由であるが)。

初回は約1月半と6,500マイルを共にした1974年製のカワサキZ1。
マフラー以外ノーマルのポンコツ寸前のバイクを確か1,000ドル位で買ったのだが、途中でポイントのコンデンサーがイグニッションコイル共連れで焼き切れたのを除けばほぼノートラブルでよく走ってくれた。タイヤやチェーン、スプロケットは道中交換したが、ブレーキパッドは一度も替えなかった。ガソリンを入れて走りだすと次の給油まで一度も足をつかないなんて普通で、多いときはそれを1日に3回繰り返すような走り方だからね。給油ポンプの前に停まった時、足を出すの忘れてコケたこともあったっけ。

z1.jpg

Canon AF35ML

このZ1はその後日本に持ち帰り売ってしまった。
ナンバープレートだけが今も手元に残っている。

GT-X970フィルムをデジタル化するする必要性から久しぶりにスキャナーを買った。
ポジで撮るとプリント代が結構高いし、ネガもそのままじゃ見れないから結局同時プリントすると現像代とあわせて1本1000円以上かかる。とりあえず現像だけしてデジタル化→必要なものだけデジタルプリントしようという目論見である。
だいぶ前に買ったエプソンGT-7600Uが放置されているのだが、さすがに役不足なのでGT-X970を新調。あちこちのレビューを見ると「デカイ」という噂だったが、大昔に初めて買ったHPのスキャナはさらに2回りもデカかかったので自分的には結構コンパクトじゃないかという印象。ただ発売からすでに3年以上経っているので、そろそろ新型が出そうな悪寒もするが・・・

で、届いたスキャナで早速フィルムをスキャン。
ピントがイマイチとかフィルムホルダがタコだとか書かれていたので心配していたけど、プロが業務機器でスキャンした(であろう)フジカラーCDと比較しても全く互角だったので一安心。当たり外れがあるのかもしれない。試しに無反射ガラスを使ってガラス面直置きでスキャンしてもほとんど変化なかった。
ただしホコリに関しては結構細心の注意は必要。ホコリ除去やDIGITAL ICEという自動でホコリやネガの傷をきれいにしてくれるオプションはあるのだが、細かくみると結構変な修正をされてしまうので僕はほとんど信用していない。

この機種を選んだ大きな理由が、35mmストリップで24コマ、ブローニーで6コマが同時スキャン出来ること。これは想像以上に楽だ。この週末で一気に400コマ近くスキャンしたが、これが半分しか同時スキャンできない下位機種だったらと思うとちょっとげっそりする。(ちなみに35mmでは3200dpi(約1300万画素)、6x6は2400dpi(約2500万画素)を基本としている。)
そんなわけで、若干の手間(ホコリ消し)は必要だけど、スキャン結果にはほぼ満足している。


さて、デジタル化されると今度はプリントアウトもしてみたくなるのが人情というもの。
うちにあるのは、昨年買ったカラーレーザーと、ノズルが詰まって放置されたエプソンPM-4000PXというA3ノビ対応のインクジェット。
さすがにレーザーは写真プリントにはイマイチなのでPM-4000PXを直すか買い替えるか。で、いろいろ調べていたら、なんとこの製品、リコール対象となってるらしい。シリアルナンバーを確認するとうちのも該当機で、無料で修理してくれることになった。しかも梱包も不要でドアtoドアで無料配送してくれる! やるなエプソン!
こちらは修理が戻ってきてからまた結果をアップしようと思う。


フィルムをスキャン~プリントできる用意があればもうポジでもネガでもランニングコストはほとんど同じ。これからカラーに関してはポジ一本で行こうと思う、今日この頃なのである。

会社のすぐ外を流れる墨田川沿いの桜がきれいだった。
もう葉桜さえ過ぎてしまったけど。。。

img032s.jpg


img031s.jpg

Hasselblad 500C/M CF80 Kodak E100VS

500cm-2.jpgのサムネール画像
視覚、聴覚、触覚にこれほど訴えかけるカメラも珍しいんじゃないかと思う。
ハッセルブラッド 500C/M
1984年、スウェーデン製。

フォーカスもマニュアル、巻き上げもマニュアル。
シャッターは機械式で露出計なんて物もついてないからもちろん電池なんて必要ない。
気持ちイイほど徹底したマニュアル操作。

そんなわけだから1枚撮るにも結構時間がかかる。
構図決めて露出計で絞りとシャッター速度を決めてピントをあわせてからスライド板を引き抜き、もう一度構図とピントを確認してから息を殺してシャッターを切る。
シャッターを切った時の「がちゃ・ぽこ」というメカニカルで且つちょっと間の抜けた音に陶酔し、次の1枚に備えてクランクまわしてフィルムを巻き、シャッターをチャージする。その時のカリカリと言う音もかっちりした感触も絶品なのだ。
そしてカール・ツァイスのレンズが6cmx6cmの広大なフォーカシングスクリーンに映し出す像がまた良い。ピントがあった時の「ふわぁっ」と浮き上がってくるような感覚は、小さなアイピース越しやましてや液晶画面では決して味わえない。
正方形の画面なので縦だ横だと余計な迷いとは無縁なのだが、プリズムがないので左右は逆像になっている。

シャッターを切ってから結果を確認できるまで数日~1週間。
ポジ1枚あたりのコストは100円以上するから、シャッター1枚切るのにも自ずと気合が入る。
でもそれが「一撮入魂」って感じで清々しいのだ。


空、雲、昼寝中のネコ、樹木の肌、苔生した公園の隅、ペンキの剥げたベンチ、ブロック塀のシミ、光と影、etc...

別に何か伝えたい事があるわけじゃない。
ただ単に「写真を撮る」行為が楽しいだけなのである。

天気の良い休日にハッセルを肩から下げてのんびりと散歩しながら、そんなアリフレタ街の風景を正方形に切り取る遊びに軽くハマっている。

500cm.jpg

redsland.jpg
「なんでも幕末の古写真風にしてみます...」なのだそうです。→幕末古写真ジェネレーター

3年前レッズランドでサッカーやった時の写真ですが、どんなもんでしょうかね?

pic78.gif我が家のトイレの壁には1枚の写真が無造作に画鋲で貼りつけられている。何の記事かは覚えていないが、雑誌から切り抜いたほんの5cmほどのモノクロ写真だ。その荒涼としながらもどこか人の気配が通う構図とか、紺碧の(あるいは深紅の?)空と白い雲のコントラストに惹かれて、なんとなく捨てることもできずに15年以上も貼り付けられたままになっているのだ。おそらくその数年前にオートバイでアメリカを横断したときの記憶に重なるところがあったんだと思う。

ところが、たまたま見ていたTV番組のなかで、アリゾナ州のセリグマンという小さな町の土産物屋の爺さんがインタビューを受けているシーンの背後の壁に、なんとこの写真のポスターが飾ってあるのを発見してしまった。早速インターネットで検索すると、はたしてこのみやげ物屋はちゃんとウェブサイトを持っていて、このポスターもしっかり紹介されているではないか! 

そんなわけで苦節(というか、放置)十数年、やっと愛しの写真を手にすることができた。いつかちゃんとした額を手に入れたら、ふさわしい壁に飾ろうと思う。


なおその後もトイレの切り抜きは飾られたままである。実は一度外したのだが、どうもあるべきものがなくて淋しい気がするのである。


※このみやげ物屋のサイトはここ。ポスターはここに売っている。TVでインタビューを受けていた爺さんの写真はこのページの一番下にある。
全く関係ないけど、1953年のトースターについてはこちらを参照のこと。

なんの前触れも脈絡も無く、いろんなものが急にココロを捕らえることが最近多い気がする。
今度は「写真」だった。
まぁ写真は高校生のときからやってたし、常に気になってることなのだけど、今度の天使は耳元で「ポジよ~ん」とささやいた。 で、早速ネットで検索。

調べていくうちにだんだん弱気になる。
昔良く(天体写真などでも)使っていたし、とにかく空の色が好きだった「僕のコダクローム」が、あのサイモンとガーファンクルの歌にもなった「僕のコダクローム」が、なんと生産中止しているではないですか。

ガ~ン!

  コダクローム
  あのイカした明るい色
  夏の深い緑を僕らにくれる
  世界中がお陽様の光に満ち溢れているんだって
  思わせてくれるんだ

  (Simon & Garfunkel "Kodachrome" より、拙訳)

無いものはしょうがない、代わりを見つけよう。と、仕事帰りに地元の古いカメラショップで聞いてみると「じゃあこれ、試してみて」と1本もらっちゃった。ラッキー。

家で早速カメラ探し。あったー、CONTAX T2。電池切れで動かないけど、カビや液漏れは無いみたい。ただしデータパックの液晶は死んでた。別に日付入れないから気にしないことにする。

・・・と、そうこうしているうちに、モノクロもどう? なんて別の天使がささやくもんだからさらにネット検索すると、こちらも以前使っていた現像液や印画紙が軒並み生産中止だと。やれやれ。
幸いなことにトライXの100フィート缶はまだ入手可能らしいが、なんだかなぁ~、なのである。

さらに家中ごそごそ探し回ったのだが、さすがに現像タンクやら引き伸ばし機は見つからなかった。もしかしたら引き伸ばし機は高校の部室に置きっぱなしだったかもしれない。やれやれ。

でもいいものが見つかった。

ローライ35である。
ドイツ製である。
カールツァイスなのである。

でもとっても使いにくかったりするのである。(知らない人は、おそらくシャッターを押すことすらできないと思う。)
しかも小さいくせに重い。


結局方向性全く定まらず、天使の「悪魔のささやき」に翻弄された2日間だったわけなのだ。

まぁしばらくは梅雨で天気悪そうだし。
もうしばらく情報収集でもしながらニヤニヤしてようと思う、今日このごろなのである。

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