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2009年4月アーカイブ

C-3RX_2.jpg以前修理したTEAC C-3RX(そのときの記事はこちら)が、巻き戻し/早送りでスリップするようになってきた。アイドラーのゴムが硬化していたので応急処置したのだが、どうやら交換が必要らしい。
ティアックに問い合わせてみたところ角リングだけの販売はなく、プーリアッシとなるらしい。お値段は送料込みで3000円以上。(ちなみにC-2などと共通部品で、パーツ番号は「5504808001」 2478円)
最終的には純正に勝るものはないのだが、それでは面白くないので(というか、¥高過ぎ)、さっそく心当たりのアイテムを探しにホームセンターへ。
探したのは水道周りの補修パッキン。丁度いいものがあった。
(株)三栄水道栓製作所の「補修ユニオンパッキン」No.12。内径17mm、外径22mm、厚さ2mmのものだ。ちなみにはずした部品の実測値は、内径17.8mm、外径22.6mm、厚さ2.5mm。はめてみるとピッタリ。ちょうど2個入りで138円でした。
ただし水道パッキンは外周が若干斜めになっている。念のため同社の「補修Oリング」No.18というものも買っておいたのだが、実際に組んでみたら角リングでまったく問題なく動いた。
ついでにパネルをはずしてバスマジックリンで掃除し、以前購入しておいたカウンターベルトも交換した。

3000円かかるところを138円で修理できたわけだが、こういうところもジャンク修理の醍醐味ってところでしょうか。
完成したデッキは28年前のものとは思えないきれいな状態でバッチリいい音を聴かせてくれています。
VUメーターではなく、針式のピークメーター、ってところがGoodです。

dtc-1000es-1.jpg「物置から懐かしいものを発掘しました。」というジャンクを入手。DTC-1000ESはこれで2台目です。(1台目の記事はこちら
ごみテープで動作確認すると、ローディングまで動作した後にCAUTIONの文字が出てイジェクトされます。まぁおよその察しはつきます。

ふたを開けてフロントパネルをはずし、カセコンもはずします。案の定ロータリーエンコーダが割れてました。さらにローディングポストも固着しています。
裏返して裏カバーとメカ部下の基板をはずし、キャプスタンモーターもはすします。キャプスタンモーターは表側から小さい3本のビスで固定されています。キャプスタン軸(ローテータ)をはずす必要はたぶんありませんが、もしはずす場合はプラスチックのワッシャをなくさないように注意。
モーターをはずし、ローディングポストの軸に洗浄液を一滴ずつたらしながら少しずつ動かしてそっと引き抜きます。外れたらアルコールで洗浄し、薄くモリブデングリスを塗って組みなおし。表側のスプリングが外れているはずなので元に戻します。これですこすこに動くようになりました。
裏側を元に戻した後はロータリーエンコーダの交換と調整。カセコンを外にどけた状態で微調整します。内臓むき出し状態ではありますが、ジョージ・ウィンストンの気持ちよいピアノソロがヘッドホンから流れてきました。
すべて元通りに組みなおして完成。ピンチローラーは一度交換したようでほとんど新品状態、ロータリーエンコーダは在庫を使ったので費用0円でした。

dtc-dtc-cdp.jpgこのデッキも傷はほとんどなくとても20年選手とは思えない良い状態ですが、フロントパネル裏の例のダイオードは改造されておりました。44.1kHzは使う予定ないのでどっちでもいいんですけどね。
上から1台目のDTC-1000ES、真ん中が今回修理した2台目DTC-1000ES、下が先日入手したCDP-557ESD。もちろんすべて動態です。
この3台で当時定価は合計58万!現役ではとても買えませんが、実力いまだ一級品のこういう機材が数十分の1の費用でそろうわけですから良い時代なんだろうね。

サイモンとガーファンクル16年振りの来日公演が決定!

'82年の時は高校生だった。まだ後楽園がドームになっていない頃だ。次第に暮れていく空の下、開演の時をドキドキしながら待ったのを思い出す。
'93年は結婚1年目。結構あっさりした内容で、前座の南こうせつのほうが長かったような印象でちょっとがっかり。ドームは音も良くないしね。

そして16年ぶりに来日の今年。我が家ももう子供が3人犬1匹。
もう音がどうの内容がどうのというよりも、また彼らの歌が生で聴けるだけできっと涙が出てしまいそうだ。


Many's the time I've been mistaken
And many times confused
Yes, and I've often felt forsaken
And certainly misused
Oh, but I'm all right, I'm all right
I'm just weary to my bones
Still, you don't expect to be
Bright and bon vivant
So far away from home, so far away from home

( Paul Simon "American Tune" より )


Simon-Garfunkel.jpg

チケット当たるといいなぁ・・・

6bm8-4.jpg久しぶりにカンナを取り出し、手持ち在庫のパドゥークという木を使ってフロントパネルを作ってみました。。塗装は面倒なのでまだですが・・・
底板は通気のために10mmの穴をたくさん開けてインシュレータをつけて底上げしました。

相変わらず瑞々しい音楽を聴かせてくれています。

CDP557.jpg1987年発売 \180,000

とにかく重いです。CDプレーヤーなのにプリメインのAU-9900より重い。18kg以上。異常。
CDプレーヤーは同時代のTechnics SL-P990が新品購入以来20年近く無故障で気に入って使っている。こちらも重量級だがCDPはさらに6割増というのだから、やっぱり異常だとおもう。まあ値段的にSL-Pの約9万に対しCDPは倍の18万だから妥当と言えば妥当なのか??
とりあえずつないでみたところ問題なく動いているようですが、お決まりの御開帳といきます。

オーディオ機器の筐体としては珍しく、サイドウッドを外さずに上部の板だけ外すことができます。これ自体が数ミリの厚みがあり、内側には防震のフェルトが張り付いてます。そのほかの部分を見ても、徹底して防振/制振が図られているのがわかります。
cdp557-2.jpgそしてシャシは銅メッキ。個人的には萌えポイントです。トランスはアナログ用とデジタル用を分けてあり、コンデンサなどもオーディオ用の高級品が乱立しております。DTC-1000ESと同様、オーラが漂ってます。

音のほうはまだちゃんと聴き比べていないので何とも言えませんが、第一印象としては「SL-P990も結構健闘してるじゃん」ってところでしょうか。つまり期待したほどには違いが感じられないというのが正直なところです。でも「イルカ・ライブ」のアコースティックギターの音(誰だろう?石川鷹彦ぽいけど)は結構イイ線行ってます。(このライブは'76年の録音というから、もう30年以上前ですね...)

おいおいいろいろなソースで比較してみようと思います。

hanami2009.jpg20時くらいから缶ビール4本くらい飲んだところで急に胃がきりきりしだした。翌日は娘の入学式もあったので少し早めに退散。ところが帰路次第に胃の痛みが増してきて、電車に乗っても数駅ごとに電車を降りて休憩が必要な状態。何とか地元の駅に降りたとたん、こらえていたものが噴出(汚くてスマソ)。
幸い鞄にビニル袋が入っていたのでさほど迷惑はかけずに済んだ(と思う)が、出した後はさっきまでの苦しさがうそのように無くなっているではないですか。

あれは酔いの具合悪さじゃないよな、と翌日心当たりを調べてみたところ、バリウムが残っている間は酒飲むのはご法度と書いてある。なんでも胃の中でバリウムが固まってしまうらしい。
前日、人間ドックでバリウム飲んだ。きっとまだ少し残ってたんだろう。
「水分はたくさん摂ってくださいね」とは言われたが、「酒は飲むな」とは言われなかったぞ。

仕事上2進数や16進数を使うことがあるのですが、こいつは久しぶりにヒットです。
8ビットまでの計算機を作って仕事場に置いておきたいくらい。


こういうのも一度やってみたい気もするね。

6bm8-1.jpgついにオーディオアンプを作ってしまった。しかも真空管である。
例の如くきっかけはすでに忘却の彼方であるが、「超三極管接続」という特殊な回路のアンプがえらくいい音を出すらしいという情報をネットで見るにつけ気にはなっていた。その「ウズウズ」が飽和状態になってきたところで一気に作ってしまったというところだ。

とはいえ部品手配開始から音出しまで2ヶ月近くかかっていると思う。まぁ初めての経験だからしょうがない。
超三極管接続というとかなり複雑な回路に聞こえるが、実は回路そのものは非常にシンプルなのもである。いろいろなサイトで情報を仕入れ、ダイオード整流/FET初段(2SK30A)とした。トランスはすべてお手頃価格の割に評判が良い東栄変圧器を選択。出力トランスはシンプルにしたかったのでシングルに。その代りよくあるT-850より余裕のありそうなT-1200にした。まぁ気分の問題です。コンデンサはまともに買うとすげー高いので、若松で400V560μFの特価品を2本購入。シャシはリードのP-11。ちょっと大きめだけど初めてなので余裕をみた。
肝心の6BM8真空管はエレハモにしたかったんだけど、ラジオデパートでほかの部品と一緒にTRONALを購入。単なるものぐさなだけである。
# それにしてもラジオデパートや高架下のラジオ会館、ラジオセンターなどは何度行っても「でーぷやなぁ~...(溜息」の世界である。

まずはシャシの上に主だった部品を並べて配置を考え、必要な穴をあける加工である。美しい配置もさることながら、内部の配線も考慮しなければいけない。バランスがいいと思っても、入力ピンの近くに平滑コンデンサがあったりするのはさすがにヤバい。結局先人達の配置を参考にごく普通の配置に落ち着いた。加工に関しては卓上ボール盤もドレメルルーターもリーマーもやすりも所有していたので苦労はさほどなく完了。東栄トランスは四角い大穴を開けなくて済むので楽なものである。
加工をしながらスペース的余裕のあるシャシを見ているうちに、ふと思いつきでヘッドホンジャックとスピーカー2系統切り替えも欲しくなった。はっきり言って邪道であろうが、便利さには代えられない。結局1段4回路3接点のロータリースイッチを入れることにする。「A/B/Off(ヘッドホン)」である。内部配線がかなり増えるのでエクステンションを使用してスイッチ自体は後方へ配置した。余計な接点を増やしておきながらこんなことに気を使うのも何なんだが、OPTトランス~スピーカー端子のケーブルにはベルデンを使用した。ヘッドホン端子にはアッテネーターとして390Ωの抵抗などをいれた。ちなみに入出力端子はすべて金メッキである。(むふふ。
6bm8-3.jpg電源周りの配線後にチェックしたときなかなかB電源の電圧が下がらないのに閉口し、150kΩ5Wのブリーダー抵抗を付けることにする。暫定的に280Vとすると約1.9mA流れて0.5W消費する計算になるが(あってますか?)、いつまでも電圧が残るのも危険だし。合計1120μFのコンデンサ容量も結構バカにできないものである。(もうちょっと少なくてもよかったかも....)
それ以外の配線はざっくり書いた実態配線図を元にいい加減に行ったので結構ぐちゃぐちゃである。とても写真をお見せできる状態ではないので割愛するが、一点アースだけは守るようにした。
それにしても300V近い電圧を扱うのって緊張するのね.......

すべての配線を終え一通りチェックを行った後、おごそかに真空管を差し込む。
半固定抵抗を絞った状態にしてB電源とカソード抵抗両端に2個のテスターをクリップでつなぎ、いよいよ緊張の火入れである。どきどき。

はたして煙を吹くことも焦げ臭いにおいを出すこともなく(もちろん何も爆発せず)無事に真空管に火が灯った。
カソード抵抗の両端電圧が左右とも40Vになるように半固定抵抗を調整し(1kΩだから40mAね)、一旦電源OFF。負荷がかかっているのでB電圧もほどなく落ちていく。もしかしたらブリーダー抵抗要らなかったかな?
今度は入力にSANSUI AU-9900のプリアウトを接続し、テスト用スピーカーを繋ぎ、再び電源ON。しょぼいスピーカーから「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の音がほとばしり出てきたときは結構感激しました。なんかいい音なんじゃない?
そしていよいよスピーカーをメインのSP-3005に繋ぎなおしてみると・・・・


何といえば良いんでしょう。。。 一言でいえば、「生々しくて、聴かせる音」。


コルトレーンの『A Love Supreme (Live)』の2トラック目のベースソロなどは、まるで目の前でJimmy Garrisonがアップライトベースと戯れているかのようなリアルさで、思わずハッとしてしまうほどである(ちと大袈裟かな?)。もちろんコルトレーンのサックスの音色も艶やかで絶品だ。アルバム『Blue Train』のジェットコースターのように上下する旋律も見事に聴かせてくれた。

映画『Crossroads』のサウンドトラックアルバムでは、「Somebody's Callin' My Name」の男声コーラスは鳥肌もの。そしてライクーダーによるスライド・ソロギター「Feelin' Bad Blues」では、黒人の老ブルーズマンのウィリーがランニングシャツ一枚でグラスを傾けるシーンが浮かんでくるようだ。


    Lots of towns... Lots of songs... Lots of women...
    Good times... Bad times...
    Only thing I wanted anyone to say is...
    'He could really play... He was good'.


他にもキャロル・キングエミルー・ハリスなどの女性ボーカルも良いし、試しに聞いてみたTOTOの「ロザーナ」ではAU-9900よりずっとタイトでパンチのあるビートを聴かせてくれる。真空管ということでなんとなく「まるい音」というイメージがあったのでちょっと意外だが、立ち上がりも非常にいいのかもしれない。
ちなみにこの音はヘッドホンで聴いても健在だ。大きめの平滑コンデンサが幸いしたかハムノイズも全く聞こえてこない。


もちろんほんの数ワットしかないシングルアンプだからいい気になってボリュームを上げすぎると歪んでしまうのだが(この辺は要調整箇所である)、少なくとも一般的な住宅地の部屋で常識的+αまでの音量で音楽を楽しむ分には全く不足は感じない。
「素人が初めて作るアンプだし、どうせノイズやなんかでそれほど使い物にはならないだろう」程度のノリで作ってみたものの、なかなかどうして、実はものすごくいい出来なのではないかと思う。少なくともしばらくはトランジスタのアンプに戻る気は起きないだろう。

悪い性癖で「次は2A3あたりで・・・」なんて思ったりするが、まずはこいつを仕上げてからだ。
ローズウッド系で木目を生かしたフロントパネルでも作ってみようか? とか、トランスの高圧端子がむき出しで危険なのでパンチングメタルでカバー作らないかんなぁ、とか考えながら、夜中に部屋の照明を暗めにして真空管にほんのり灯る明かりを見ながら聴く沢田聖子の『坂道の少女』は実に萌えるのである。(w

・・・・・

6bm8-2.jpg

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