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2009年10月アーカイブ

CA390119.JPGシエラデザインズのマウンテンパーカーを買った。私ら'60s生まれの世代にとっては定番アイテムである。いわゆる「ポパイ世代」なのだが、私自身はそんなに熱心な読者だったわけではない。たぶん10冊も買ったことはなかったと思う。それでも一応アウトドア派の私にとっては、レッドウイングのワークブーツやJanスポーツのフレームザックなどと並んで、何かがそこはかとなく心をくすぐるアイテムであるのは間違いない。

さてこの「60/40」。横糸にコットン60%、縦糸にナイロン40%の糸を使い織り上げている。
なぜこれが黄金比なのかというと、水分を吸うと横糸のコットン糸が膨張することにより織目をふさぎ防水性が高まるのだという。たしかにそうなのかもしれないが、別に60/40で無くてもいいんじゃねか? とか。眉唾。
とにかくそういう生地で作られているこのマウンテンパーカー。今年の定価は4万円を超えているらしい。はっきり言うが、

ぼったくりである。

40年以上の歴史だとか永遠の定番アイテムなどという言葉に踊らされてないかい?
ポパイ世代のみなさん、つまらないノスタルジーを捨てて冷静に考えてみてほしい。

ケブラーやノーメックスでもない、たかが綿とナイロンの混紡生地ですよ?
ダウンもシンサレートも入っていない、ペラペラのヤッケですよ?
仮にゴアテックスが入っていたとしても高い値段だと思いませんか?

はっきり言って2年前に買ったエディバウアーのパーカのほうが、完全防水で風合いもよく丈夫で温かくて何倍も機能的である。しかも1万6千円くらいだった。シエラのマウンパは冷静に考えれば1万数千円、ご祝儀でブランドや伝説分を上乗せしてもせいぜい2万円程度の価値しかないと感じるのだが。。。

この手の服は後生大事に扱うよりボロボロになるまで着倒してなんぼである。ダメになったら何度でも買いなおせばいいのだ。

そんなわけで、今までお店で手にとってもどうも買う気になれずにいたのだが、たまたま出物の古着があったので入手したというわけ。ちなみに伊藤博文、いやいや、野口英世さん6枚。
別に何万も払って買った人をどうこう言うつもりはないけど、少なくとも私にとってはこれが「妥当な」価値だと思っている。

cub.jpg
スーパーカブ(90DX)に乗り始めてもうじき3年が経つ。もとはと言えば、ハーレーで通勤していたところを「カブに乗り換えたら3年くらいで元が取れるし盗難の心配もなくなるじゃん」という思いつきで買ったのだが、いい節目なのでここらでカブの経済性とエコについて考えてみよう。

この3年で通勤で走った距離=36,000km
ハーレーの燃費=15km/L
カブの燃費=45km/L
レギュラーガソリン価格=120円
ハイオクガソリン価格=140円
として計算してみる。(計算しやすいように数字は多少まるめてある)

●カブの場合
36,000 (km) / 45 (km/L) = 800 (L)
800(L) x 120(円) = 96,000 (円)

●ハーレーの場合
36,000 (km) / 15 (km/L) = 2,400 (L)
2,400 (L) x 140 (円) = 336,000 (円)

なんとその差額、

240,000円!

完全に元が取れてます。スバラシイ。
さらに言えばタイヤ代もカブは安いしオイル代も1/10くらいで済むのでおそらくその差は30万円に近いかもしれません。

そして何よりこの3年で1,600リットル=ドラム缶8本分ものガソリンを節約できたということが気持ち良いじゃぁありませんか。
一体それがどのくらいの二酸化炭素削減になったのかというと・・・・

5,400 kg (ハーレー) - 1,800 kg (カブ) = 3,600 kg (※1)

なんと3.6トンもの二酸化炭素を削減できたことになります。
これってすごい事じゃねーかと思って鳩山ソーリのぶち上げた温室効果ガス25%削減と比較してみたら、なんと僕と同じ人が4億人くらいいないと達成できない数字なんだそうな。(※2)

ん~、やっぱ25%削減って結構大変そうだなぁ。。と思ってさらに調べてみると、本気で25%削減を達成しようとすると、我々民間レベルに課せられる可能性のある政策は、

●新車はほぼすべて次世代車となり、従来型車は販売禁止&車検適用不可。
●すべての新築住宅を断熱住宅とし、既築物件もすべて改修。
●太陽光発電を現状の55倍まで普及させる

などなど。(※3)
ある程度の負担は喜んで負うつもりではいるのですが、どれも結構キビシイ内容になりそうです。
(これはある業界筋の知り合いから聞いた話ですが、太陽電池パネルは生産時に排出される二酸化炭素のほうが、耐用期間で削減できる二酸化炭素量より多いという話です。そんなことよりもすべて原発にするほうがよほど効果があるらしい。)


こうしてちょっと調べてみただけで、加速ポンプでがばがばガソリンをぶちこんで直管マフラーで爆音とどろかせてるバイクを持っているのが罪に思えてきました。キャタライザーの付いたノーマルに戻そうかなぁ。
ほんの一時期、この地球上に間借りしているだけのちっぽけな一個人ですが、そろそろ「自分だけは」という思いを捨てて、些細でもできることから始めることが必要なのかもしれません。

「それならちゃりんこ乗れよ」という声が聞こえそうですが、あれはあれで人間が2酸化炭素吐くんでね。
(いや、単なる屁理屈です)


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※1
二酸化炭素排出量はJAFのサイトで計算しました。
http://www.jafmate.co.jp/jaf_eco/form1.html

※2
ここにあった資料から思い切りざくっと計算
http://www-gio.nies.go.jp/aboutghg/nir/nir-j.html

※3
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tikyuu/kaisai/dai08/08siryou1_1.pdf

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