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広帯域受信機(DJ-X8)で遊ぶ

DJ-X8.jpg最近「ジェット・ストリーム」というFMの深夜番組を聴くことが多い。この番組はFM東京の長寿番組で、僕も中学生から高校生にかけてよくエアチェックしたものだ。当時は城達也さんという方のナレーションで、そのしっとりと低い声は今でもよく覚えている。その後パーソナリティが何人か変遷し、城さんもすでになくなっているのだが、今年度からおおさわたかおさんにバトンタッチされたという記事を読んで懐かしさ半分、おおさわどんなもんよ(失礼)という興味半分でまた聴き始めたというわけだ。
久しぶりに聴いた番組は、テーマソングの「ヘイ・ミスターロンリー」がチェロをフィーチャーしたものへ変更されていたのだが、これがまた絶妙に良い。とくにエンディングでこれが流れ始めるととても落ち着いた気分に浸れるのだ。ステレオで聴くもよし、古いトランジスタラジオで枕元で聴くもよし、なのである。

さて長い前置きはこのくらいにしておき、本題である。
この「ジェットストリーム」を聴いているうちに、子供のころ抱いていた大空への憧れがまた膨らんできてしまった。さりとていまさらジェット機のパイロットを目指すもの無理。それじゃあ気分だけでも、ということで航空無線でも聞いてみようかと思い立ったわけだ。
小学生の終わりごろにBCLブームというのがあって、僕もベランダに5mのバーチカルアンテナを立てて世界中から流れてくる短波放送を聴いた経験はある。ボイス・オブ・アメリカ、アンデスの声、モスクワ放送、BBC、バチカン放送、etc.etc.・・・ いやはや懐かしい。
さっそく受信機を物色し始めた。試しに当時のラジオがヤフオクに出てないかと調べてみると、なんと結構なお値段になっているらしい。同じように懐古趣味で復活する人が多いのだろうか?
では新品はというと、日本製はまったくお寒い状況のようだ。短波受信できる機種はほんの数機種しかない。どうやらこの分野で元気がいいのは中国製らしい。こまった。ここ最近のギョウザ事件やペットフード事件や盗作のことやらで中国産は信用できない。なるべくなら避けたい。
まぁ周波数帯が異なるのでふつう短波ラジオでは航空無線の受信はできないわけだが、そこで探したのが「広帯域受信機」と呼ばれるもの。部屋でじっくりリグに向かうのもいいのだが、アクティブにあちこちに出かけても使えるハンディ受信機ということで老舗アイコムのIC-R5とアルインコのDJ-X8に絞り込むも最終決断できず、とりあえず実物を見ようと仕事帰りに寄った秋葉原ロケットを出るときはしっかりブツを抱えていた。

正体まったく不明で購入した受信機だが、使ってみるとこれが結構面白い。警察無線はデジタル化されて聴くすべはないが、今のところ消防・救急・鉄道などに使用されている無線は結構聞くことができる。一昨夜は総武線が人身事故で止まった顛末とか、リアルタイムで聞けちゃうわけだ。
ところが自宅の部屋では一番近い羽田の航空無線がちっとも入らない。せいぜい東京コントロールという所沢の無線が入るのみ。表に出ると何とか羽田タワーやアプローチも聞けるようだ。きっとアンテナを立てればグランドも聞けるかもしれない。
KGA2.jpg次に試したのがACARSというもの。これは航空機から送信される電波を受信し、デコードすると便名や現在地、高度などが取得できるというシステム。さっそくKG-ACARSというソフトをインストールして試してみると、やはり部屋の中ではまったくプロットされない。orz
やっぱアンテナ必要かな・・・と思い始めたとき、X8には録音機能がついていることを思い出した。
早速表に出て131.250MHzにあわせて録音開始。音を聞く限りでは「ピギャピギャ」音が結構聞こえる。最高音質で録音できる時間はマニュアルによると8分とのことだが、実際には8分41秒録音できた。その後部屋に戻り再生音をデコードさせてみた結果がこの画面だ。
8分でコンスタントに5機以上、多いときで11機プロットされた。このソフトは受信した便名の写真も出るし、ウインドウ下部には高度の変遷も表示される。けっこうステキ。

興味のない人には「だから何??」だと思うしきっと自分でもそう遠くないうちに飽きそうな気はするのだが・・・
それでも仕事帰りに隅田川沿いの土手にバイクを止めて羽田空港の無線を聞いていると、みんなプロフェッショナルにそれぞれの仕事をこなしながら飛行機を飛ばしているのが良くわかるし、ほんの短い交信だが最後に「good day」などといってまた各自の持ち場(次の交信)に分かれていくシーンはなかなか感慨深いものだ。
飛行機がゲートを離れ、指定されたルートでタキシングし、タワーの許可のもと離陸し、誘導されてそれぞれの空路に導かれていくのを聞いていると、目的地への無事なフライトをつい祈ってしまうし、大空への憧れも多少なりとも満たされた気がするというものだ。
そして個人的には、何よりもIPの世界から離れてこれだけの情報が飛び交っているということが発見できたのも結構新鮮だったりするし、結構いい気分転換にはなっているわけだ。

来月は何かしらのアンテナを立てようと思う。

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コメント(2)

またまたマニアックで、正直またまたちんぷんかんぷん(+0+)だけど、
ちょっと面白そうだね〜 ほぉ〜って関心しちゃいますわ〜

じつはもっと面白い、あんなことやこんなこともできちゃうんですよー
(ここでは書かないケド)

つい先日も自宅のすぐ前に消防車がいきなり来たんだけど、無線聞いたおかげで何が起こっているのか丸見えでした。いままでだと「何だろ何だろ」ってそわそわしてた状況なのにね。

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このページは、が2009年5月17日 11:30に書いたブログ記事です。

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