今一番持ち歩いているのがこのライカ。
写真の通り、60年近く前のカメラとは思えないほどの新品のような輝きを保っている。
同年代の国産コピーモデルであるニッカ5型も持っておりこれはこれでよくできたカメラなのだが、見た目の美しさは本家の足元にも及ばない。
そして軍艦のこの造形の美しさといったら、カメラ史上ピカイチである。
細かい使い勝手やファインダーの美しさで言えばM2やM3が上なのは間違いないが、この美しい器械を使う喜びには代えがたいのである。
最近は専らNikkor 5cm/F1.4にY2フィルターをつけて持ち歩いているが、沈胴エルマーをつけたときのコンパクトさも捨てがたい。エルマーで撮ったポートレイトの醸し出す味わいは最近のレンズやデジカメでは「絶対に」出せない。ただ逆光になるととたんに弱点をさらけ出すうえ、f3.5というスピードから万能とは言い難い。これはエルマー9cmでも同じだ。
最初の赤エルマーの次にズミタール5cm/f2を手に入れたのだが、明るさは充分とはいえ弱点は同じ。さらにコンパクトさではエルマーに敵わないのであまり出番は多くない。
そんなわけでNikkorなのだが、エルマーと比べるとずっしりと重くコンパクトさはかなりスポイルされてしまう。
いずれにしても最近のレンズのような、開放から切れるようなシャープさは無い。まぁそれがいわゆる「味」ってやつか。